風邪を未病(みびょう)のうちにお灸で予防
冬に向かって「寒さ・日照不足・活動量低下」に拍車がかかり、体調を崩される方が増えます。
この体調悪化の原因で寒さによるものを東洋医学では「寒邪」と呼びます。
この寒邪、背中から入り体の奥深くを病に侵すということで「風邪・腰痛・関節痛」の原因となります。
なので寒邪は「体内に入る前段階、もしくは入った直後の未病状態」のうちにお灸を使って防ぎましょう。
お灸の3つの効能
お灸の効能として大きく3つの効能があります。
- 増血作用 - 灸をすることで赤血球を増やし、血流を良くする
- 止血作用 - 灸をすることで血小板の働きを良くし、治癒の促進を促す。
- 強心作用 - 灸をすることで白血球を増やし、外敵から防御する。
強心作用について心臓強くなるようなイメージですが、なぜか白血球を増やす話になってますね。
心臓を強くするかどうかはともかくとして、お灸をして肌を赤くする第一度熱傷という軽いやけど状態にすると白血球は増えます。
この白血球、お灸で赤くなった部分を回復させるついでに、体内で「ちょっと悪い部分」もついでに治してくれます。
自宅でできるお灸
鍼灸院くらさろでは画像のように、もぐさを指で捻って線香で火を付けています。
しかし最近は鍼灸師でも、台座灸(いわゆるせんねん灸)を使っているところも多いです。
もぐさによる直接灸と台座灸の大きな違いは燃えたときの香りです。
お灸をしたときの良い香りはチネオールという成分で、これは質の良いもぐさを使ったときだけ楽しめる素敵な特典です。
効果としては精神をリラックスさせてくれるので、副交感神経優位となり内蔵の動きを高めてくれます。
とはいえ台座灸であっても熱による白血球増加などの効果は何もしないのとは全然違うので、せんねん灸を使ってのセルフケアで充分に効果はあがるのでお勧めします。
お灸の熱さ
以前お灸の刺激量について書きました。
さて、お灸の最適な刺激量についての基準は「ピリツとする程度」です。
そこから個人差により熱いのを我慢して焼くくらいが好きな人、ほぼ感じ無い程度にしてほしい人など個人差は大きいかと思います。
自分の感じる好きな温度で燃やしましょう。
お灸によるセルフケアで冬を乗り越えよう
これからインフルエンザやノロウィルスなど深刻な病気の流行る季節を迎えます。
完全に防げるわけではありませんが、ただ白血球を増やしたり体を良い状態に保っておき、症状をやわらげる目的でのお灸は大変効果的です。
ご自宅で手軽にできるだけに強くお勧めいたします。