過去最多倒産した療術業界。鍼灸院くらさろはこの先生きのこれるのか
東京商工リサーチによると療術業の倒産状況は過去10年で最多とのことです。
潰れてしまう理由としては「治療院がものすごく増えたせいで過当競争になり、その結果廃業してしまう。」と分析されています。
2018年「マッサージ業、接骨院等」の倒産状況は過去10年で最多93件に急増、5年連続で前年を上回る : 東京商工リサーチ
確かに治療院はすっごく多くて、鍼灸院くらさろのテナントを探したとき、紹介された物件のご近所もしくは同じ建物内に治療院がありました。
データの読み方によっては堅実?廃業は少ないかもよ
- 倒産件数は過去10年で最多。
- はり師きゅう師(鍼灸師)は10年で42%増。
- 柔道整復師(ほねつぎ・整骨院に勤める人)は76%増。
- 整体やカイロなど民間資格も含めると療術業はコンビニより多い。
これだけ見ると確かに過当競争に感じられますが、別な見方をすると案外堅実な業界です。
平成28年経済センサス‐活動調査(PDF)によると、225,750件あります。(6ページ目、66位あたり)。
次に東京商工リサーチによる倒産件数について
- 2017年:68件
- 2018年:93件
このようになっています。
もちろん廃業しないままのゾンビ治療院もあるので、もう少し多いかもしれませんが、それでも20万件中の100件なら、倒産確率は0.05%です。
『不正広告に手を染める国家資格保持者』という書き方酷じゃないですか
東京商工リサーチのレポートにある「過当競争による広告の不正の横行」について、これは法律の方がおかしいと言いたい。
まず、この業界には国家資格と民間資格の二種類があります。
- 国家資格:鍼灸・あんまマッサージ指圧・柔道整復師(整骨・接骨・ほねつぎ)
- 民間資格:整体・カイロプラクティック・リフレクソロジーなど
国家資格の方は保健所が管轄しており、厳しい広告規制をかけられています。
民間資格の方は管轄する部署が無いので、悪質な広告でなければ保健所は何も言いません。
では、国家資格保持者の広告制限にひっかかる項目とは何か。
- 値段
- 治療院の理念
- ホームページURLやQRコード
- 治療院の写真
これらに制限をかけられると、そりゃ競争に勝てって言うほうが無理じゃないですか💦
せめて国家資格を取ったせいで不利にならないようにしてほしいものです。
ちなみにホームページに情報を載せるのは「広告ではなく情報提供」という位置づけです。(2019年1月現在)
湿布に負けて倒産する鍼灸院が増えるかも
高齢者相手の保険を使った鍼灸治療を収入の柱にしているところは今後つぶれる所増えるかもしれないな。とは感じています。
その理由として、高齢者相手に保険を使って鍼灸治療をするとき、どうしても避けられないのが「医師による鍼灸治療の同意書」。
これをもらうのが大変になってきたのです。
はり・きゅうのかかり方 | 健康保険ガイド | 全国健康保険協会
- はり・きゅうの施術について健康保険による給付を受けることができるのは、医師による適当な治療手段がない場合のみです
- ※医師から薬やシップを処方された場合も、治療行為となり、はり・きゅうの施術は健康保険扱いとはなりませんのでご注意ください。
全国健康保険協会の言ってることは「医者がお手上げの病気で湿布すら出せない場合に鍼灸の保険適用になるよ。」ということなのです。
さすがにコレはきつい💦
お医者さんに見放されるなんてそうそう無いですからね。
こんな理由もあって鍼灸院くらさろでは保険を使わずに治療をしています。「保険使えますか?」というお問合せをいただきますが、同意書をいただくのがとても大変なので全額自費で施術させていただいてます。