針治療&ボイストレーニングでのポイントまとめ
針治療&ボイトレレッスン、ご参加いただいた方から「今朝の目覚めが良かった」という副次効果の嬉しいお言葉もいただき鍼灸師として嬉しい限りです。
未病(みびょう)治療の本質ってこういう感じで、ふだん気にならない体調について鍼灸治療を受けると「いつもより体調良いかも♪」を 知ってもらうことなんですよね。
「冷え性」「不眠」「ストレスで気分が悪い」と実感する前に「最高の自分」を知ってキープする事こそ未病治療だと考えています。
ボイストレーニングのための針治療
足三里(あしさんり・膝の下)
ボイトレ前の体づくりとして北先生は「姿勢」「声をどこから出すか」ということを重視されていたので、「立ったままの姿勢」を楽にするつぼ「足三里」に針をしました。
このつぼは松尾芭蕉の奥の細道に出てくる有名なツボで、持久力をつけるための場所です。
みなさまに最後まで集中してもらうためのつぼとして使いました。
百会(ひゃくえ・頭頂部)
「ほぼ全ての経絡が交わるつぼ」という意味のつぼで、効能としては鼻づまりや言語障害などに効果があるとされています。
また頭部への血流を促すことで、首の血管を通して脳血流も良くする効果を狙っています。
僕の中で百会は人とのコミュニケーションを円滑にできるツボとして便利に活用させてもらってます。
側頭部、肩
これは経絡というより筋肉の流れを考えて針をしました。
側頭部については、口を動かすための筋肉に針をすることで口を動かしやすくする効果を狙いました。
肩は肩井(けんせい)に針をし、呼吸を楽にしたり肩回りの筋肉を動かしやすい状態を目的として刺しました。
ボイストレーニング
歌うときの姿勢、足裏のどこで体を支えるか、立っているときに意識すべきポイント、肺の位置や横隔膜についてなど、基本的なことを学んだ後、リップトリル(ぶるるる~って唇を震わせつつ声を出す)といったことをしました。
発声時の吐息量を考える
「声を出すときに吐く息の量で雰囲気を変えることができる」という話がとても興味深かったです。
息の量を多めにして話をした場合
- 大人っぽい
- やさしい
- ザワザワしてるところでは聞き取りずらい
逆に声量に対して吐く息を少なくした場合
- 子どもっぽい
- はっきり聞こえる
- 怒って聞こえる
- 遠くまで声が届く
こんな特徴があるとのことです。
鍼灸師や治療家のみなさん、問診するときは吐く息の量を少し多めにして優しく伝えるようにすると良いかもしれませんよ(笑)
声を出す位置でも雰囲気を変えられる
声を後頭部あたりから出すと大人っぽくやさしい響きになり、顔の前側から出す感じにすると、はっきりと強く聞こえるとのこと。前述のテクニックと合わせて使うと面白いかもしれません。
また部屋の広さや、その場にいる人の数によっても声の出し方を変えることで話をしやすくなるなど、多くの学びがありました。
あっという間に終わったワークショップ。筋肉やつぼなど様々な質問もいただき、参加いただいた方にご満足いただけました。
ご参加いただきましたみなさま、お疲れ様でした。