夜、見知らぬ訪問者
これ、わたしが実際に体験した話しなんですけどね。
夜10時ごろ、パソコンでまとめサイト系のくだらない話しを見ているときでしたよ。
ピンポーンって、家の呼び鈴が鳴ったんです。でもね、こんな時間に来客の予定も無いし、常識はずれの友人もいない。ドキドキしていると、もう一度呼び鈴が鳴ったんです。ピンポーンって。
背筋にゾクッと冷たいものを感じながらも、あたしはなぜか開ける気になっちゃいましてね。
嫌だなー怖いなーって思いながらもドアを開けたら、おばあさんが一人立っていたんですよ。
しかし雰囲気が、なーんかおかしい。
用事がある風でもなく、ぼさーっとしているんですね。
あたしはますます不気味に感じまして、恐る恐る尋ねてみたんですよ。「何か御用でしょうか?」って。
そしたらおばあさん「部屋が分からなくなって・・・」って。
そこであたしはピーンときましたよ。「このアパートの住人か、そのご家族だろうな」ってね。
それで家はどこなのかを質問を続けていると、最初は掴みどころの無い返事だったんだけど、だんだん具体的になってきましてね、
「手稲(ていね)」という地名を聞き出したとき、ゾッとしましたよ。
だって、あたしの家から車で1時間くらいの場所なんですよ。しかも疲れたそぶりも見せていない。これは警察に連れて行こうと思いましてね。しかし認知症はどんな言葉がスイッチになって暴れだすか分からない。
わたしは警察とは言わず「頼りになる人がいるから、一緒に行ってみましょうか」って、車に乗せて最寄りの警察署に行ったんですよ。
おばあさんは「ここ来たことある」なんて言うもんだから、あたしも調子を合わせて「ここの人、とても親切ですよね」なんて返事しながら警察に事情を話して保護してもらったんですよ。
たったこれだけの話なんですけどね。
不明91歳、高1が保護 「行き先違う」一緒にバス下車:朝日新聞デジタル
この記事にある高校生は感謝状をもらえるのに、あたしは感謝状も無ければ取材すらないんですよ。
不思議でしょう?同じようなことしたのに。
警察にも住所と電話番号伝えてあるんだから、何か一報あっても良かったんじゃないかなーって、あたくしは思うんですよ。