民間療法で人をだますときに使う言葉「好転反応」
好転反応の本来の症状
好転反応について簡単な表現でいえば、民間療法で治療をしたときに現れる一時的な体調の悪化だと思ってください。例えばマッサージした後にぐったりする、お灸でのぼせたような感じになって1日だるかった。という感じのものです。たいていはその後元気になるので、好転反応という言い方をします。
好転反応は「だるい、疲れた」程度の症状で、期間もどんなに長くても3日もすればおさまります。失神など重篤な症状になったり、3日過ぎてもなお具合が悪ければ、それは「体に合ってない」のだと思ってください。
また、好転反応の理由づけとして「毒素が出ている」「悪い血が抜けている」と言われることがあります。
毒素が出る
毒素とは脂肪内に溜め込まれた重金属だったり、疲労物質、環境ホルモンなどを指します。その毒素が『汗』となって排出されているのだといいます。確かに具合悪いときは、あぶら汗をかいている人が多いので、つい納得してしまう人も少なくありません。
悪い血が抜ける
血便、血尿が出たときに「悪い血が抜けた」というような表現をされる場合がありますが、これは重大な病気を持っているか整体治療の強さが強すぎるといった場合です。人体を流れる血に良いも悪いもありません。せいぜい『うっ血』しているくらいなものです。
上記のように好転反応という言葉で体調不良をごまかしたり、その好転反応の証拠として挙げられる「毒素、悪い血」の話が出たら、その治療家には関わらないほうが良いでしょう。
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