商人の「揉み手」は怒りをこらえるツボを押している
時代劇がお好きな方は見たことがあるかと思いますが、商人はゴマをするとき、よく揉み手のしぐさをします。
高圧的な態度で値切ってくる武士や、借金の取り立てに行っても「金は無い!」と大いばりで追い返そうとする相手に、商人は「そこを何とかお願いしますよ」と揉み手をしながら下手にでます。
この揉み手、実は「合谷」というツボを押して、必死に怒りをこらえているのだという説があります。
怒りをこらえないと商売は成り立たないし、もし相手を怒らせたら斬られてしまう可能性もありますからね。
合谷位置と効能
合谷は親指と人差し指の間にあり、押すとすごく痛い場所です。
これは大腸の経絡上にあり、押すと便秘や鼻づまりが治る。という効果があるのですが、東洋医学の基礎理論である「陰陽五行」で考えると、大腸の経絡は怒りの気を持つ肝胆を静める(相克:そうこく)。という効果もあります。
そして大腸経は排泄器官としての経絡であり、体内に溜まる怒りをスッキリさせる。という意味があります。
ストレスの多い現代社会、怒りを体内にとどめておくと体を壊しかねません。先人の知恵に学んで、あなたも苦手な上司やお客様には、揉み手と笑顔で対応してみてはいかがでしょうか。
- 東洋医学はプラセボを体系づけて組み込んでいる。
- 「頑張る」って言葉をやたら否定する人っているよね
- 東洋医学の面白いところって、同じ症状のお客さんでも体質によって違うツボを使うところ
- お灸はストレス臭を薄める。リラックス効果のある煙