鍼灸師はキャッチコピーを学び、ポエムを語ろう
鍼灸業界って実はめちゃくちゃ厳しい。というのも、明治鍼灸大学調査によるとお客さんは減り続けているのに鍼灸師は増えており、湿布薬相手に保険適用をめぐってのバトルが日々繰り広げられている。
しかし厳しいのは何も鍼灸だけではなく、保険や自動車セールスおよびマンション販売など皆同じように必死に営業している。では、彼らが実行していて僕ら鍼灸師がやっていないことは何か。それはキャッチコピーであり、ポエムを考えることだ。
特にマンション販売はマンションポエムというジャンルができているほどで、これはぜひとも参考にしたい。
これを見ると、やはり一流のコピーライターは凄い。パッと見ではもはや何を言っているのかサッパリわからないものが多く、読む人にひっかかりを持たせる。
東京を日常の街にする。
このコピーから、平凡なことをさも凄いことのように言う迫力が伝わってくる。
そんなわけで僕も今は必死にコピーの勉強をしている。とりわけSchooにはキャッチコピーの作り方について授業が豊富に用意されているので、正月にガッツリ見て年明けからのお客様との会話が全て名文迷文で構成されるコピーだらけの返事をできるようにしたい。できればラップ調か五七五で返事できるまでになりたい。
さて、そんなこんなでコピーの重要性についてツイッターでつぶやいたところ、同業の虎爪鍼灸室様より反応をいただいたので、サラッと書いてみた。
おばあちゃんはお風呂に入るときも手放さなかった。何でも見せてくれたのに、これだけは死ぬまで見せてもらえなかった。 ~埋没針~
— つちだ (@cloudsalon) 2017年12月24日
ちなみに、埋没針とは針を体内に埋め込む技法で、火葬したとき初めて取り出せるものである。よほどのことが無ければ取り除くことはできないうえに、治療効果やメリットに比べて神経に触れたり関節のすきまに入るなどデメリットのほうが大きいのではないかと個人的に思う。虎爪鍼灸室様も埋没針の危険性について僕と認識は共通しているので、このコピーが使われることはない。
「売る」コピー39の型という本が凄い
さて、もう一つ僕がコピーのバイブルと拝んでいるものがある。かの有名な『「売る」コピー39の型』である。
この本には39通りのテクニックと巻末に多くのコピーおよび添削が掲載されていて、実に分かりやすい。なんといっても「コピーのテクニックを知らずに感性だけで書くことは、内臓の位置も知らずに勘で手術をするようなものだ」という感じのことが書かれてあり、これはなるほど!と思った。
コピーは「商品知識5割、常識3割、感性2割」
商品知識である鍼灸については自分が長年携わってきたことなので、あとは鍼灸を経験したことが無い人にイメージなり知識なりを聞いて補完することにする。
常識3割は壊滅的なので、ここは諦めるが感性で何とか補えないか必死になるつもりだ。
さて、最後までお読みいただいた鍼灸師の方々にはどうしても伝えなくてはならないことがある。
「コピーを広告に掲載するのは禁止」
そう。国家資格取得者に課せられる呪いによって、コピーで新規客や見込み顧客の獲得は不可能なのだ。