鍼灸院くらさろ跡地

次がんばるぞー


護身術講座の技術で身を守るのは難しい

武道交流会などのイベントで行われる護身術は、暴漢にも紳士的な対応を求める暗黙の了解みたいのがある。襲われた人が反撃の技を繰り出してる最中、暴漢は抵抗せず素直にやられなくてはいけない。

たとえば護身術の代表的な技に小手返しがある。これは両手を使って相手の片腕を捻る技術だ。一見両手で関節技をかけてるから極まりそうだけど実際にやってみると捻るのは難しいし、おまけに相手の片腕はフリーになっているので、技が極まらなければフリーの手で何をされるかわからない恐怖がある。

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治安の悪い国でも、護身術の設定はファンタジー

護身術は危険な状況から逃れるための技術という触れ込みで広まっているので、国の治安によって技術やシチュエーションが違う。

日本だと基本的に相手が素手の状況を想定しており、たまに棒で殴られる状況を想定してバッグで身を守る方法が紹介されるが、日本の護身術はせいぜいこの程度。

相手の武器に銃が出てきたという設定は、私が読んだ護身術の本のなかで、たった1冊だけ。「背中に銃を突き付けられて手を挙げるときは、手のひらが頭の高さになる程度に挙げるのが良い。上まで伸ばしきるバンザイの状態では一瞬の隙を突いた反撃ができない」という程度のもの。

しかし銃が普及している国では、銃を突き付けられたときの対処という、かなり難易度の高いテクニックを教えている。

 

暴力に対抗、護身術を学ぶ女性たち メキシコの犯罪多発都市 写真13枚 国際ニュース:AFPBB News

www.afpbb.com

スリムなメキシコ人女性が、自分よりもずっと体の大きな、銃を持った男との対決に臨んでいる。女性は男の腕をねじって武器を奪うと、その銃を相手に突きつけ、引き金を絞る。
生徒たちは、銃やナイフを持った男に背後から襲われた時に、蹴りを入れて鼻を折ったり、チョークホールド(背後から腕で相手の首を絞める行為)から逃れたり、腕をねじって武器を取り上げたりする術を学んでいる。

 体の大きな暴漢に銃を持たせるという、鬼に金棒を超える状況で、華奢な女性が素手で立ち向かうというもの。

この状況で何もせずに負けてくれる暴漢の優しさったら紳士であり、そんな男が暴漢になってしまうバックグラウンドのほうが気になる。

きっと女性を傷つけたくなくて、銃で脅せば何とかお願いを聞いてくれると思ったんだろうね。

 

本気で身を守るならバス・ルッテン護身術

だいぶ前に「怒り新党の新三大」で紹介されたルッテンの護身術。「やりすぎ」なんて言葉も見られるが、暴漢に襲われたときに「ほどほどの力加減で相手を制する」「自分も相手も大きな怪我をしない」なんて考えで身を守ろうとするのは危険だ。暴漢なら再起不能にする勢いで攻撃すべきである。

 

ルッテン護身術の凄いところ

  • 技が荒々しく加減を知らない。
  • 周りにある椅子など凶器を振り回す
  • 技術で制するのではなく、動けなくなるまで叩きのめす。
  • 護身術なのに先制攻撃がある。

護身術って「相手に攻撃をされたときの反撃技」という固定観念があったけど、そういう常識すら覆して生き残ろうとする、ルッテンのストリートファイトテクニック。ってか、先制攻撃かますなら逃げろよ。って突っ込みたくなるけど、まぁそのへんはルッテン先生の深い考えがあるのだろう。

とにかく、美しい見せ技なんて一切出てこない、総合格闘家らしい実用的な護身の技術満載のストリートファイト・テクニックは必見。練習する価値もあるかもしれない。いつ役に立つかわからないし、役立ててしまったら当然「やりすぎ」になるけど。

 


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武の道に国も性別も関係なし。心身の修練あるのみ

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首絞めで始まる国際交流 

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