鍼灸院くらさろ跡地

次がんばるぞー


硬いだけがコリじゃない!?つぼ(経穴)の感触

「うわー凝ってるねー!」「凄く硬いよ」「ガチガチの鉄板だね」

こんな風に肩揉みをきっかけとして積極的にコミュニケーション取れる人ってステキだなって思うし尊敬します✨

一方で「肩凝ってるから揉んで欲しい」なんて話しかけてくる人も僕は大好き♪

「鍼灸師はプロなんだから無料でお願いしちゃ悪いよ。」なんて思わないでください。気軽にお願いされるの、僕はとても嬉しいんですよ♪

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ただ、ほぐしてる最中に「硬いでしょ?」なんて声かけられると、どう返事しようかな?って考えてしまうことがあります。

一般的に「悪い状態=凝ってる=硬い」ですし、「良い状態=柔らかい」というイメージを持つ人が多いので、肩凝りのある人は「硬いでしょ?」って聞かれるのも普通なんだけどね。

ただ、「肩が凝っているから硬い」と思ってる人の体であっても、僕は「柔らかすぎる」とか「筋肉が引っ張られて切れそう」っていう風に感じることも多々あります。

というわけで、今回は筋肉やツボの状態についてのお話です。 

 毎日触っていれば身につく、つぼの感触

柔道や柔術またはレスリングなどの経験者なら分かると思いますが、相手と組んでいれば重心がどこにあるとか、どんな技を仕掛けようとしてるとか、ある程度想像つくのです。

そこから相手の仕掛けたい技に対して罠を張ったり隙を見せたりと駆け引きをするのです。

そんな感じで経穴(つぼ)というのも何年も毎日触っていれば状態の良し悪しが分かるようになってきます。

 

しかも僕は問診しない治療院に勤めたことで、かなり手の感覚を磨いてきました。

 

なにせ患者さんがどんな症状で治療に来たのかすら分からないので、治療の手がかりは感覚だけで見つけないといけなくて💦

菜の花治療院、素晴らしい治療院でありハイレベルな先生と同じ空間で治療するのは緊張したなぁ💦 

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干し肉、鉄板、まりも羊羹?一般的な肩凝りのイメージ

一般的な肩凝りのイメージに出てくる、硬いとか張ってるという状態は多分コレ。

「硬い」というのは、干からびた状態でガチガチになっている状態。僕には干し肉のイメージで感じるけれど鉄板と表現する人もいます。ちょっとやそっと手をかけたくらいじゃほぐれないので、力を入れてほぐし、さらに太い針で強い刺激を与えたくなります。

「張ってる」というのは、中から強い圧力を感じる状態。針を刺すと破裂するんじゃないか?と思うような感触で、僕の中で一番近いイメージは「まりもようかん」なんだけど、阿寒湖のお土産ネタで表現されても分かる人は少ないかも💦

「プリップリのウィンナー」だと分かりやすいかな?

若干強めの力で時間をかけてほぐし、それから針を刺しっぱなしでガス抜きするイメージで「多すぎる気を抜く」治療をします。 

 

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沼?あんぽ柿?柔らかすぎるのも困りもの

寝たきりとか気力の無さそうな疲れた人に多いかも。

すごく柔らかくて、強く押すとそのまま指が沼に引きずり込まれそうな感じです。その柔らかい感触の芯に筋繊維の弾力が加わって、あんぽ柿っていう干し柿の柔らかいやつみたいな感触を受けることもあります。

こういう柔らかすぎる体は強い刺激ではなく、じんわりと気を補う優しい手で硬さを取り戻し、散針という広範囲に浅く刺す技術を使います。 

押すとちぎれそう。引っ張られている細い糸の束(たば)

腕とか頭の重さに負けて肩の筋繊維を引っ張られているような感じ。

このタイプは強く押すと筋繊維が切れちゃいそう💦

肩をすくめる形で持ち上げ、糸をたわませるような形にしてから揺すったり擦る、なでるといった手技のあと、熱くない程度のお灸で気を補うような治療をすることが多いです。  

良い状態は筋肉の弾力を感じられる程度に硬くしなやかなゴムっぽい

 押すと跳ね返ってきますが、同時に柔軟さも感じられるのが良い状態と言えるでしょう。

適正な硬さって意外と硬い感じがします。

スーパーボールを少し柔らかくしたような感触かな。

「張りがある」というのが最も適切な表現に感じます。 

治療家によって感触の捉え方は違う

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僕の身に着けた技術と他の治療家が身に着けた技術では違って当たり前なので、誰が正しいとか間違ってるとかではありません。

大勢いらっしゃる治療家の先生ですから感じ方は千差万別です。

今回の話は「土田はこういう風にツボを捉えているんだ」くらいに思ってください。