適切な医療情報を得るのはとても難しい
ワイドショーもSNSでも連日のように不安を煽る話ばかりで、恐怖感を利用してアクセスを稼ぐフェイクニュースも出てきています。
- 26℃のお湯を飲むと消える。
- 室温を30℃にして汗だくになると免疫力が高まる。
- CBDオイルは炎症を抑えるから肺炎になりにくい。
健康な人が抗炎症のCBDオイルを使って免疫力を下げるのってどうなの？
抗炎症ということは免疫抑制だから、健康な人は病気を患いやすくなるよね？
いろいろ矛盾を感じましたが、まぁいいでしょう。
出所の正しい情報に従っても混乱する
正確な情報を求めてネット検索しても、専門家同士の議論で異なる意見を見ることで逆に混乱したり、正しいとされている行動が適切でなかったりする場合があります。
たとえば厚労省が発表しているコロナウィルスに関するQ&Aに検査を受ける目安について。
新型コロナウイルスに関するQ&A（一般の方向け）｜厚生労働省
問13 感染が疑われる場合、どこの医療機関に行けば検査、診療をしてもらえますか？
風邪の症状や３７．５度以上の発熱が４日以上続く場合、強いだるさ（倦怠感）や息苦しさ（呼吸困難）がある場合には、最寄りの保健所などに設置される「帰国者・接触者相談センター」にお問い合わせください。
厚労省からの正式な発表ですから、これに従うことは正しいのです。
しかし、この条件に当てはまったのに病院から検査を断られる場合もあって、イライラするし不安になりますよね。
でも医療機関側の言い分としては
- 新型なので治療薬もなく、自宅療養で治る可能性が高いと医師に判断された。
- もしコロナではない場合、病院に来ることで逆にコロナをもらう。
- 乳幼児や高齢者など優先度の高い人への治療が後回しになる。
などが考えられます。
なので、ブログやSNSで「厚労省の発表した行動に従いましょう」と書かれていた場合、一見正しくても医療機関を疲弊させるなど適切ではない場合もあったりして難しいです。
普通のことを程々の範囲内で頑張ろう
手洗いが良いからといって何度も洗っていれば逆に手荒れを起こします。
マスクを買うために薬局に並ぶと、そこで他の人から病気をもらう場合もあります。
ビタミンCやDが風邪予防に効くのか無効なのか、どちらの意見も目にします。
不安だから「できることは何でもやっておきたい」と思う気持ちは理解できます。
特に体力の無い子どもや高齢者と一緒に暮らしている人は神経質にもなるでしょう。
でも一番恐ろしいのは冷静さを失っているときです。
不安なときに極端な行動を取っても大体は裏目に出ます。
日常で見聞きした程度の病気予防法を適度な頻度で気を付けるくらいで良いのです。
重症化する人はそれほど多くないのですから。
新型コロナウィルスの日本での感染状況
発表されているコロナウィルス感染者数は200人程度と、騒ぎの割には少ない印象です。
日本の人口1億人、東京都の人口1395万人もいる中で判明者が200人。
もし陰謀論を信じたとして感染者数100倍だとしても、パンデミックからほど遠い数字です。
ニュースやSNSで目にする機会が多いために不安も大きくさせられますが、情報の受け取りすぎによる恐怖から目をそらしましょう。
「コロナ」「新型肺炎」というキーワードをミュートすることをお勧めします。
