鍼灸院くらさろ跡地

次がんばるぞー


「僕は偽薬を売ることにした」を読んだら鍼灸治療の効果が複素平面化した

ドリルを買いに来る客は穴を欲しがっている。

 

マーケティングや営業をする人なら三度の飯以上の頻度で聞かされる言葉だ。

もはや耳のタコも固くなりすぎて完全に耳の穴ふさがったね。

 

起業家として有名なけんすうさんクラスになると、逆に「穴が欲しいんじゃなくてドリルが欲しい」とか言い出す始末。

顧客は穴が欲しいんじゃなくてドリルが欲しい(2019年12月19日放送)/ Voicy - 今日を彩るボイスメディア

 

 さて、針灸師という仕事も当然「ドリルより穴が欲しい理論」は成り立ちます。

鍼灸院に来る方は「鍼灸を受けたいのではなく、症状から解放されたい。」と考えているはず。

 

実際にお客様から何故鍼灸院に来たのか話を聞くと「整体で揉んでもらったけど治らなくて、針ならガツンと治してくれそう。」という話をしてくれる。

 

 なかには「歩くのもやっとの腰痛で病院に行って検査したのに原因がわからなくて、結局痛み止めと湿布出されただけ!」と憤る方までいらっしゃる。

 

どこに行っても治らないお客様の症状は、髪の毛ほどの細い使い捨て針とよもぎの枯れ葉に託された。

  

 「痛い」とは何か、「治る」とは何か

腰が痛い、頭が痛い。

体のあちこちで痛みは出るけれど、なぜ痛むと思いますか?

 

例えば腰椎椎間板ヘルニア。 

「腰の骨から椎間板が飛び出して、それが神経を圧迫し、痛みやしびれが出る。」

 

でも、もう少し考えると「圧迫された神経が脳に電気信号を送り、痛みを感じる」とまで言えます。

 

というわけで、最終的には「脳に痛みの電気信号が伝わったから痛む」という話に落ち着きます。

 

では、痛くない状態にするには?

 

脳が痛みを感じてなければ痛くない。

 

 究極的にはこれでしょう。

 

内臓疾患の場合は痛くなくても定期健診などで病気の元を探って治療する必要あるけれど、腰痛や膝の痛みなんて、痛くなければそれで良い。

 

重大な疾患であっても、とりあえず痛みを抑えて、後で病院でしっかり治療を受けてもらえば良い。

 

ぼくが針や灸を駆使して痛みを治療するときはこんな感じ。

痛くなければそれで良い。

 

プラセボというよくわからないけど楽になる治療効果

「プラセボ効果」というのは暗示や思い込みによって体が楽になる効果だ。

  • 戦場で薬がなくなったとき。
  • 病気に対して効果的な薬剤だが副作用がキツすぎて使いづらいとき。

 こうした正しい治療を施すことのできない状況に「薬を使ったふり」をすることで、痛みを止めたり症状を回復させる。

 

この効果、意外とあなどれない!

 

なんと、プラセボ効果を専門に扱う製薬会社まで誕生するくらいだ。

 

プラセボ製薬株式会社

 

何の薬効もない薬を立派な見た目にして売っている。

もちろん中身はただの炭水化物で、薬効としてはビタミン剤にすら劣る(笑)

 

「本物の偽薬」とかいうワケのわからないコピーまでついていたりして💦

 

 

そのプラセボ製薬株式会社社長は「僕は偽薬を売ることにした」という本を出している。

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僕は偽薬を売ることにした
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とても興味を惹かれた部分は、現在主流の標準医療と東洋医学など伝統療法やプラセボ効果との違いについて。

 

「標準医療は実数で計測できるものだけを対象とし、プラセボや東洋医学など計測できない部分は排除して治療が行われている。」みたいな話を展開していた。

 

さらに話が進むにつれて「プラセボや東洋医学は実測値での変化を示すことはなくても、虚数のスケールで治療効果が出ているのではないか」とまで話が広がってゆく。

 

脱線もノリに乗って、ユークリッド空間とか非ユークリッド空間とかの話まで始まった。

 

ロボットアニメを見ていたら精神世界に連れ込まれて「おめでとう」「僕は生きていて良いんだ」という話でエンディングを迎えたエヴァンゲリオンなみの急展開(笑) 

 

健康に関する数値の複素平面化

体温、血圧、血糖値などなど、体には健康の目安となる数値がある。 

 

でもさ、元気に遊んでる子どもの顔が赤く見えて熱を測ったら37℃を超えていたとか、体の状態は悪くないのに恋人にフラれて絶不調になったとかあるよね。

 

いよいよ凄い話になると、リウマチ歩くのもやっとだった人が熊に追いかけられて逃げ出したらリウマチの痛みが消えたという話もある。

 

こうした体の正常値とは別に何か別の健康指標があるのではないか。

そんな話から提言されたのが、体の状態の複素平面化。

 

体温を例にした複素平面での健康体で土田の考え

ここからは僕が本を読んで「こういうことかな」と思ったことなので、著者とは違うことを言っているかもしれない。ということを承知で読んでください。

 

たとえば健康時の体温を36℃、東洋医学上の健康値を2iとします。

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だれもが体温計で38℃を計測した人を病人扱いします。

でも東洋医学上の数値では8iの数値が異常値。

 

すると、見た感じでは高熱を出してる人に比べて36℃の人の方が元気がない状態もありうるのです。

 

ここで2人への治療は、38℃の人には熱さましを処方して、36℃の人には鍼灸治療や励ましの声をかけると健康体になれる。

 

なんとなくこんな感じのことを書いているような気がしたので、「土田はこう捉えたよ」という認識でいてください。

 

「僕は偽薬を売ることにした」という本は、健康について深く考えさせられる本です。

長期休暇も近いですから、読んでみてください

 

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