鍼灸院くらさろ跡地

次がんばるぞー


今年の抱負は「針灸治療のイメージについて一般人目線で深堀りして考える」

開業をして2度目の年越しは、ずっと本を読んだりテレビを見たりでダラダラ。良いお正月でした✨

 

さて、新年最初の記事は、はてなブログで出された今週のお題「2020年の抱負」。

 

これまで針灸師として施術効果を高める方法についての勉強をしてきました。

体の構造や仕組みについて、東洋医学および針灸理論、それからプラセボなどの暗示効果とその効果を高めるため、宗教を信じさせる仕組みや進化心理学について。 

www.cloudsalon.net

 

しかし今まで「お客様がなぜ鍼灸を選んだのか。病院にかかるときは何をして欲しかったのか」という点について今まで深く考えたことはありませんでした。

 

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「痛いから来る、治療した後は楽になることを期待している。」

 この表面的な行動の奥に、どんな考えがあるのかを深堀りしようと思います。

 

たとえば腰の椎間板ヘルニアが原因で腰痛に苦しんでいるお客様が当院にいらしたとき、僕は「痛みを楽にする施術」をしています。

針をした状態でストレッチをするなどの運動針、プラセボ効果を発揮するための声掛けなど。

でも、もしかするとお客様は「ヘルニアを引っ込めて楽にしてくれる」と期待していたのかもしれません。

 

もちろん鍼灸でヘルニアは引っ込みませんが、それは針灸師だから知っていること。

前提となる知識を持たないお客様からすると「痛みを楽にして治療終わり」という対症療法は疑問が残るかもしれません。

 

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こうした知識のギャップを埋めず一方的に施術内容を説明してしまうと、不信感を持たれる可能性もあるのではないか。

そんなことを考えさせられる出来事がありました。

 

クリスマス時期にツイッターで話題になった「患者と医師でインフルエンザに対する認識の違い」です。

 

患者と医師でインフルエンザについてのとらえ方が全然違った話

小学生の男の子が高熱を出して、お母さんが夜間救急の病院に連れていったときの話です。

 

お母さんはインフルエンザを疑い検査と治療を希望したのですが、救急病院の医師に「インフルエンザの検査は必要ありませんよ」と断られてしまいました。

 

そこでお母さんは食い下がって検査を頼み、やってもらった結果「インフルエンザにかかっている」という検査結果が出たのです。

 

この一件についてお母さんがツイートしたところ、医師を名乗る複数のアカウントから「検査しなかった医師の行動は間違っていない」と救急医の行動を擁護されてしまいます。

そこに医師以外の人たちから「こんなこと言う医師がいるのか!」と怒りのコメントが届き、医師側が炎上するという結果になりました。

 

インフルエンザは高熱が出るだけでなく、重症化すると脳症に発展するなど危険なイメージがありますから怒って当然。

それなのに「検査を拒否したのは問題ない」と医師が身内をかばうコメントしたのですから炎上するのも仕方ありません。

 

ただ、医師が言いたかったのは「インフルエンザ検査は、別の病気も疑われるときインフルエンザではないことを確かめるためにする」という話だったのです。

 

こうした意見のすれ違いは、鍼灸治療を希望したお客様と針灸師の間でも少なからずあるように感じました。

 

なので施術内容を適切に説明できるよう、前提となる知識を共有するため、今年の抱負は針灸治療のイメージについて一般人目線で深堀りして考えようと思います。