鍼灸師の刺す針が痛くない理由と刺激量の調整方法
針治療を経験したことのない方にとって、鍼灸治療院に足を踏み入れる瞬間ってドキドキしますよね💦
そのハードルを下げるため僕が手がけてる鍼灸院は、なるべくドキドキしない柔らかい雰囲気にしようかと思ってますし、針治療の瞬間も「針は刺さる瞬間チクッとする程度ですよ」と、優しくお伝えできればと考えています。
じゃあ、どうやって針の刺激量を決めているのか。恐怖心の和らぐお話をしようかと思います。
針の太さで刺激量は違う
針の刺激量は体に刺したときの深さと針そのものの太さ、そして回したり揺すったりと動かし方で調整します。
そこで針の太さによってどれほど硬さが違うのか、3種類の針で比べました。
- 1寸1番(長さ3cm・太さ0.16ミリ)
- 1寸3番(長さ3cm・太さ0.21ミリ)
- 寸六ー五番(長さ5cm・太さ0.25ミリ)
針先に切艾(きりもぐさ)という重りをつけると、左の1番針は大きく倒れているのが分かるでしょう。真ん中の3番と右端の5番はしっかり立っています。
特に右端の5番は2cmも針が長いのにしっかり立っています。
この曲がって倒れかけた「1寸1番」という針は、顔に刺す美容針の次に細く柔らかいために刺激量の少ない針となっており、初めて鍼治療を受ける方にお勧めです✨
ちなみに右端の5番針はズドンッ!と重い衝撃を受ける場合もあって、辛い腰痛のときに使うと一気に軽くなるので、強刺激の針が好きという方にお勧めです。
刺すだけが針じゃない!あまり知られていない針技術
「それでもやっぱり針は怖い💦」と感じる方のために鍼灸師は「刺さない針」という技術や道具も用意しています。
管散術(かんさんじゅつ)
この技術は、針を納めている小さな牛乳パックについてくるストローのような筒でトントンするだけ。
え?何その子供だましみたいなの??
みたいに思われるかもしれませんが、これも立派な技術。想像以上にかなり気持ち良いものです。
円針・てい針・ローラー針
友達同士で背中に文字や絵を描く遊びをしたときの、こそばゆくもあり心地良くもある感覚はお好きでしょうか?
僕はものすごく好きで、鍼灸院に来たときはぜひ贅沢にプロの技術を味わってほしいと思います。
使用器具はバターナイフのようなものや、ノック式ボールペンのノック部分のような物を使って刺激します。
専用の道具で撫でられるとゾクゾクッとするような格別の気持ち良さがありますよ✨