東洋医学の面白いところって、同じ症状のお客さんでも体質によって違うツボを使うところ
東洋医学を特集する番組が増えたおかげで、お客様と経絡やつぼなどの話をする機会も増えました。
やっぱテレビの力凄いね!!
ただ「頭痛に効くつぼ」「腰痛に効くつぼ」なんて話を見るたび、万人向けのテレビでは東洋医学の楽しいところってあまり伝えられないよなぁ。なんて思う次第です。
東洋医学の魅力は同じ症状でも個人それぞれ治療法が違うところ
僕が伝えたい東洋医学の魅力って、同じ症状でもお客様によって異なる治療法をするところにあります。
たとえば頭痛を例にとると
- 大声で怒鳴る体型のがっしりした人の頭痛は、肝経のつぼを荒っぽい手技で治療。
- タラタラと不満を漏らし続ける、やせ型の人の頭痛には腎の経絡を優しく治療する。
というように治療法が異なります。その理由として
- がっしり体型で大声で怒鳴るタイプは気が余っているので荒い手技で気を削る。その中でも肝の経絡が怒りと関係するので肝の気を削る。
- いつまでも不満を漏らしている人は心を落ち着けるための陰の気が足りない状態なので気を補う手技を使う。やせ型というのも考えると腎の経絡を使おうか。
このように考えます。
そして指先の感覚を磨いてゆくと「体を触ってゆくなかで違和感のある局所にどんな刺激を加えるべきか」という感覚が先に立って、そこで「腎の経絡で治す、肝の経絡で治す」という、知識が後からついてくる場合もあります。
陰陽五行・気血水を学んだ先から面白くなる
東洋医学の一番面白いところは体質や筋肉の張り方、そして性格によって治療方針を考えてゆくところにあります。
ただ、この面白さをお客様と共有するためには、陰陽五行論や気血水の性質という面倒で味気ない部分を知ってもらわねばなりません。
ここが東洋医学の面倒なところですね💦
とはいえ、基礎だけでもお客様にも知ってもらえると、僕が一方的に治療を与えるのではなく、一緒に治療方針を話し合ったり治療穴(つぼ)を注文してくれたりと双方向のやりとりができるので、鍼灸師におまかせの治療よりも効果が高まるのではないかと思ったりします。
東洋医学好きな針灸師と雑談しよう
針灸の資格は東洋医学や経絡について国家試験に出るので全員が学んで一定水準以上の知識は持っています。
しかし「科学的ではない」という点から東洋医学を信じていない鍼灸師もいます。
一方で東洋医学にのめり込み過ぎて俗世間の常識から離れているような先生もいます。
もし東洋医学について談笑できる針灸師にあたったときは、自分の受けている治療についてライトな感じで尋ねてみると面白いかもしれませんよ。
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